＜銃的絶対領域＞の攻防！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　


（　↑　優作じゃなくて、スパイクさんどすぇ～。）

・・・・・許されるならもう一度だけ、

“やっちまった！”
ただそれだけを、そういわせてくれ、

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アレが防げたものなのか、神の思し召しだったのか俺にはわからない。
世間は事故だと言うだろうが、それだけでは無いような気もする。

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・・・さて、どこから話そうか、

・

・・・そう、あの時はまだこんな雨が振る前だった。

隣家で工事が始まったのは昼前だっただろうか？
とにかく俺はその騒音と振動で起きたんだ。
前夜の仕事帰りのバカ騒ぎのせいで、せっかくの休日を寝て過すところだった。
そういう意味ではその騒音に感謝してもいいが、起され方としては最悪だな。

アメリカンドラマのように美しい妻が優し口付けで起してくれるなんてのは、幻想に過ぎないと思ってはいるが、たまにはそんな朝があっても良いんじゃないかとは思う。
　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　↑　・・・・ちょっと画像を間違えたようだ。）


まあ、そういう寝言は、そういう幸せに感謝出来る奴にしか訪れない。

・・・俺には無理だろう。

そんな手の届かない妄想に恥ずかしさで頭を掻きながら、俺は固いベットから這い出した。

今日の夜には予定があるし、そのまえにコイツを少しでも仕上げておきたい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　

MARUSHIN　Göring's LUGER P-08／4in
（マルシン　ゲーリング・ルガー　P08）

コレに装着されるグリップだ。

キャスト成形で墨入れ塗装がイマイチだが、値段のわりには良く出来ている。
先日はちょいとばかり重くし過ぎちまった、まあ気にしないさ、

コイツはたぶん「象牙」の持つ優しい乳白色を模倣してるんだろうが、
俺の心のパレットには「アイボリー」なんて色は無いから、
いっそのこと「ダーク＆ゴージャス」なカラーに染めてやろうと考えた。

俺には、そんな色が似合う女に振り回されることが多い気がする・・・

・・・そうでもなかったかな？

・・・いや、随分前からそんな感じだ。　まあいいさ！

そんなわけで、俺には勿体無い「優しげで明るい色」を消す為に、
墨入れを剥がして、表面を整え、

俺の心のようなブラックに塗り替えた。



吹きっぱなしの状態ではマッドな表面だから、乾燥が済んだら磨いてやらなきゃならない。
発色の為にそうして作った下地に改めて色を乗せていくわけだ。

完全乾燥には時間がかかる。
夜までにはまだ余裕があるので、＜他の銃のパーツ処理＞も進めることにした、
この金属パーツにひゃ塗装が施されていたので、剥がす為にコイツを塗った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　

「地球にやさしい」という言葉は好きじゃないが、匂いがソフトなのは助かる。



トロっとしたヤツだ、緑色ってのは塗装の剥し液ってより、
宇宙人の体液を思い浮かべてしまうあたりは、先日観たB級SFのせいだろうか？

ゲリルガのグリップを机の脇に追いやり、コイツを金属パーツにタップリと塗る。
塗装膜が緩んでくるのに少し時間がかかるから、俺はコーヒーを入れる為に立ち上がった。

キッチンでコーヒーを炒れているとドリッパーに溜まる液面に時折波紋が浮かぶ。

そう、となりの工事は重機を使っている。

米軍基地の傍に住んでいるせいで、窓がビリビリする程の航空機の爆音には慣れっこだが、
物が壊される騒音というやつは、少なからず不安にさせられる。

おまけに、この不規則に響く振動、

けっして酷いもんじゃないが、この揺れじゃあ刻印は彫れないな、
「V」を彫るつもりで「W」になっちまいそうだ。

今日は一日こんな感じだろう、まあいいさ、今日の作業は繊細なもんじゃない。

コーヒーを片手に机に戻ってパーツの様子を見と少し頑固に塗装が残っている部分があった。

もう一度剥し液を塗るために瓶に手を伸ばす。

「・・・・・・・・・・・・・アレ？」

机を離れる前に置いた場所にそいつの姿は無かった。

「いったい何処へ置いたんだっけ？」

散らかった作業台の周りを見渡す。

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・

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・・・ざわり、全身の毛が立つのを感じた。

　　　　　　　　　　　　　　　　

・・・・・・あった！
机の端の方に、

何かに乗り上げて止まっていた、

・・・・・・！

なんてこった！漏れてやがる！！

あわてて持ち上げると、粘性のある剥し液は糸を引いいて伸び・・・、

そして・・・、

そして・・・・・・・！

その糸が垂れ落ちる先を見て俺は絶句した！！　　　　　　　　　　　　　　　

「ゲリPのグリップ」じゃないかぁぁぁ！！



きぃぃやぁぁぁぁぁ～～～

急いで拭取ったけどぉぉぉぉぉぉぉ

とぉぉぉぉけぇぇぇぇぇぇぇてぇぇぇぇぇるぅぅぅぅぅぅぅ！！！


　
　（ちなみに、もう一つのグリップは無事。）

ええぇぇぇぇ～～～蓋閉まってなかったのぉぉぉぉ？？？？

揺れたの？そんで耐えられなかったの？？

なんで、こっちに転がったんだよ～～～

おっお前！わかってて転がっただろ！！

ぜったいそうだ！
お前には意思を感じる！！挑戦か？挑戦だな！




よぉ～～し、よっくわかった！！
やってやる！作り直してやる！
元通りじゃねえ！！
ギタギタにオリジナルだぁぁ！！

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・・・・・とか、

いうのが事の顛末でございます。

でもって、言ってはみたものの作り直すのは時間がかかるので、

このゲリルガの続きは暫く時間を下さい。(ToT)>゛スンマセン